琵琶湖の定点撮影中、ずっと隣にいたショウジョウトンボ|守山市の湖岸で
琵琶湖の定点動画を撮影していた日のこと。
いつものようにカメラをセットして、琵琶湖の波や風景を撮っていました。
ふと横を見ると、赤いトンボが一匹。
近くの枝に止まっています。
最初はそれほど気にしていなかったのですが、しばらくしてもう一度見ても、まだいる。
そしてまたしばらくして見ても――
まだいる。
どうやら、この場所が気に入ったようです。
定点撮影が終わっても、まだいた
琵琶湖の定点撮影をしている間、僕は基本的にカメラの近くで待っています。
波を眺めたり、沖島の見え方を確認したり、その日の風や音を感じたり。
そんな時間を過ごしている横で、このトンボもずっと休憩中。
定点撮影が終わるころになっても、まだ同じあたりにいました。
ここまで一緒にいたら、さすがに気になります。
「ちょっと撮らせてもらおうかな」
今度は琵琶湖ではなく、トンボにカメラを向けてみることにしました。
正体はショウジョウトンボ?
撮影した姿を見ると、全身が鮮やかな赤色。
特徴から、どうやらショウジョウトンボのようです。
ショウジョウトンボの成熟したオスは、顔から体まで赤くなるのが特徴。
いわゆる「赤とんぼ」と呼ばれる仲間を思い浮かべますが、ショウジョウトンボは夏の水辺でも見られるトンボです。
琵琶湖のすぐそばという場所を考えると、ここにいても不思議ではないのかもしれません。
それにしても、本当に赤い。
緑や枯れ枝の中にいると、小さな体なのによく目立ちます。
驚かせないように、そーっと近づく
せっかく長い時間いてくれたので、できるだけ驚かせたくありません。
少しずつ、そーっと近づきながら撮影。
トンボも逃げません。
「お、もうちょっといけるかな」
さらに一歩。
そのときでした。
パリッ。
足元の枯れ葉を踏んでしまいました。
「あっ……」
と思ったときには、ショウジョウトンボは飛び立っていました。
長い間じっとしていたのに、最後は僕の足音でお別れです。
琵琶湖を撮っていると、主役が変わることがある
この日は琵琶湖を撮影しに来ただけでした。
でも、湖岸にいると、ときどき予定していなかったものに出会います。
鳥がやってきたり、蝶が飛んできたり、トンボがすぐ横で休んでいたり。
琵琶湖そのものだけではなく、その周りで過ごしている生きものたちも、この場所の日常の一部なんだなと感じます。
そして今回の主役は、琵琶湖ではなくショウジョウトンボになりました。
何か特別なことが起きたわけではありません。
ただ、定点撮影をしている僕の横で、一匹のトンボがしばらく休んでいた。
そんな小さな出来事も、今の滋賀の風景として残しておこうと思います。
次に会ったときは――
枯れ葉を踏まないように気をつけます。
